ドライバーのための転職情報コラム

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トラックドライバー 体験談

脳内シミュレーション

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前日

トラックドライバーの仕事には効率がとても重要だ。だから僕は、前日の夜に翌日の仕事の進め方を頭の中でシミュレーションしてみる。
トラック会社の中には、当日の朝、その日の仕事をドライバーに伝えるところもあるが、僕のいる会社では前日に伝えてくれる。それで、なるべく効率的に仕事するため、前日にそのシミュレーションをしてみるのだ。ただし脳内で。
前日には荷の中身もちゃんと教えてくれる。何を、どれだけ積むか分かれば、崩れにくい積み方、降ろすときのことを考えた積み方もあらかじめ考えることができる。
行き先もあらかじめ分かっていれば、普通に走ったときにかかる時間も分かるし、あの道路を通るなら、よく渋滞になる場所があるので、どれだけ時間に余裕を持てばいいのかなども考えることができる。
荷の届け先によっても心構えが違ってくる。もちろん、得意先の担当者によって態度をコロコロ変えるわけではない。それでも、中には「難しいお客さん」もいるので、それなりの覚悟が必要になることもある。

当日

ではあるが、何事も思ったようにはいかないのが人生。
その日は、部品工場で部品を積み、それを組み立て工場に運ぶことになっていた。
しかし、まず荷を積む得意先に着くと、いつもの担当者が不在で早くも調子がおかしくなってしまった。いつもの係長が体調不良で休みとかで、そういうときに対応してくれる係長補佐は有休取ってて、代わりに同じ部署の若い女性社員が出てきた。何だか僕も、慣れない相手変に緊張してしまい、その女性の視線が気になり、荷を積むにも想定以上の時間がかかってしまった。
それで、何とか遅れた時間を取り戻そうと焦った挙句、曲がる角を間違え、これまた余計な時間を食ってしまった。
こうなると、もはやシミュレーションヘッタクレもない。
とにかく、安全運転に気をつけつつ、配送時間に遅れまいと必死にハンドルを握り続けた。部品を時間通り届けないと、生産ラインに支障をきたすことになりかねい。荷の配送先に何とか、時間通りにたどり着いたとき、冷や汗でワキはビッショリだった。
そうやって苦労して届けた部品だが、製品自体の不具合が見つかり、生産一時中止となったと、そこで会った担当者に聞かされた。結局、部品を運んだことは徒労に終わった。
たまにはこんなこともある。

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