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その他ドライバー 体験談

俺と涙とフォークリフト

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ナイフみたいにとがっちゃいなかったけど

俺は高校を卒業してから、高校の教師に勧められて機械製造の工場で働き始めた。当時は世の中にどんな職業があるのかもあまり分かってなかったし、社会人としての自覚もそれほど持っていなかったものの、根が素直なのか、自分で言うのもなんだが、一所懸命働いた。
仕事の内容は部品作り。機械に金型を設置して後はボタンを押すと、機械がやってくれる単純作業。ま、それはそれで給料ももらえるし、実家にいたので出費も少なく、高校を出たばかりの身としては楽しくやっていた。
そのうち、俺が作っている部品がその後どうなっていくのか、機械全体が完成するまで、どれだけの人の手を経るのか、分かってきたし、1つ1つの工程に興味も出てきた。
そんな中で俺が強く惹かれたのが、フォークリフトや、運送会社の大型トラックを運転する男たちだ。何というか、単純に「かっけー!」と思った。

また、あのときの夢、見ちゃったよ

彼らは自分の手足のように“機械”を操っているように見えて、まるで俺にはモビルスーツのパイロットのように見えたものさ。
それで俺は上司に「トラックやフォークリフトを運転したい」と、ストレートに訴えた。上司は俺のやる気満々を認めてくれて、フォークリフトの運転なら自社での勤務に生かせるからと、免許取得も会社として支援してくれる英断を下してくれた。
というわけで、受講料も会社が1部負担してくれて、勤務時間内の受講も認めてくれて、俺はフォークリフトの運転技能講習を受けに行った。俺が通ったのは、平日4日間のコースだった。俺は普通運転免許を持っていたのでそのコースだったが、普通免許の有無や学校などで、日程や受講料は違うらしいよ。

涙はなかったけど

講習は1日目が学科で、その日のうちに筆記試験もあった。高校時代に勉強が苦手だった俺も合格できたよ。
2日目からは実技で、これはやはり難しかった。なかなかコワモテな教官もいたが、皆親切に教えてくれるんで、最終日の実技試験も無事に合格できた。
こうして俺は今、工場でフォークリフトを運転している。いかにスピーディに、しかも順序よく積んだり、降ろしたりできるか、常に効率を考えて作業しなければいけない、なかなかの頭脳労働だ。それに何よりも安全第一で、神経を集中して運転しなきゃいけない。気分はまさしくパワーローダーのオペレーターだね。
しかし、資格を1つ取り、その資格がないとできない仕事をしているという達成感が俺をひと回り成長させてくれた気がする20歳の夜。給料も上がった。またいろいろな資格に挑戦しちゃる!

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