スクリューのガー助
50代の俺が子どものころ、空飛ぶ円盤はある種のブームだったと言って良い。空飛ぶ円盤をモチーフにしたヒーローも登場したほどだ。
そんな、空飛ぶ円盤を目撃したとか、空飛ぶ円盤を撮影したなんて話題が、あれから30年以上経った今もたまにテレビ番組で取り上げられたりするから、こりゃ驚く必要も大いにあるじゃないかと思ってしまう。
だって、30年以上経っているのに、まだ「謎」のままなんだから。ネッシーも雪男もツチノコも、それからヒバゴンなんてのもいたっけ。スクリューのガー助とか。皆、まだ「謎」のままだ。
「いる」ってことの証明より「いない」ことの証明のほうが難しいので、「いない」ことは証明されていないけど、これだけ謎ってことはやはり「いない」のかも。なんてことも思いにはべりにいまそかり。
親切設計
子どものころは、シンプルに「空飛ぶ円盤」は宇宙人が乗った宇宙船だと信じていた。だから宇宙人が宇宙船に乗って地球にやって来るSF映画は、それを映像化してくれる、親切設計の作品だと思っていた。
だが、今はまた違う考えに至った。単に大人になって「宇宙人？ バカバカしい」と思うからではなく、「何光年も離れた文明からわざわざ地球に来るメリットってなくね」と考えられるようになった。
宇宙人が乗って遠い星から来るのでなかったら、どこから誰が乗って来るのか？
そんなことが分かるくらいなら、トラックドライバーじゃなくてSF作家になっているだろう。
ただ、荷待ち時間につらつら考えたんだけど、もしかしたら遠い未来から未来人が乗って来るんじゃないか、なんてことを思いついた。