サンクス
昨年、念願かなってタクシードライバーとしてデビューした僕。難しい第二種運転免許取得へのチャレンジ、厳しい社会研修などを経て、ようやくデビューがかなったのだ。うれしかったのなんのって、そりゃもう大騒ぎ。
タクシードライバーは基本的に1人で仕事をする。だけど、営業所には同僚や上司もいる。先輩は、どうやったら多くのお客さんを乗せることができるか、つまり、どうすれば収入をアップできるかという相談にも気軽に乗ってくれる。だから、タクシードライバーは基本的に1人で仕事をするが、孤立無援ではないし、孤独でもない。
営業所トップの成績を誇る先輩Kさんも、とてもていねい親切に仕事を教えてくれる。「タクシードライバーは努力と工夫の積み重ねで売り上げを上げていくものだ」と、いつも言っている。それから、自分がどう工夫しているかも教えてくれる。教えてくれた後で「タクシードライバーとしてはお前ともライバルだ。お前もお前なりの工夫を考えてみろ」と言ってニヤリと笑う。
ジンクス
別の先輩であるTさんは、ジンクスを教えてくれた。「一度、遠方のお客さんを乗せると、その同じ方面へのお客さんが続く」というジンクスだ。聞いた当初は内心「本当かなあ？」と半信半疑ではあったものの、実際、Tさんだけではなく、そういうことは他の先輩でも多くあることらしい。
僕もそんな体験してみたいものだ。そんなことにでもなれば、ようやく「一人前のタクシードライバー」になれた気がするかもしれない。
そういや、勤務日の最初のお客さんが女性だったら、その日の売り上げは好調になるってジンクスを聞いたこともある。
こういうジンクスも「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なのかもしれない。やはり結局は努力と工夫の積み重ねであり、稼げるかどうかは自分次第なのかな。