「女性でもできる」って何?
私はトラックドライバーの仕事をしている。
運送会社の求人に「女性でもできる仕事」と記載されていたんで、何だかムカついてその会社の面接を受けたのがきっかけだ。「女性でも」ってどういうこと? そもそもトラックドライバーってのは難しい仕事で、男性なら楽々とできるが、男性より劣っている女性には難しいって前提でもあるのか。
行ってみると、仕事の内容は小型トラックで、運送会社の支店や駐在している企業を回り、書類をピックアップするついでに、営業車発の貨物があれば引き取って倉庫に届けるというものだった。
軽作業だから「女性にもピッタリ」とでも言いたいのだろうか。
男も女も関係ない
そんなわけで私は大型運転免許を取得し、大型トラックの仕事をすることに決めた。
早速、教習所に通い、大型運転免許を取得した。
それで大型トラックを専門にしている会社の求人に応募。「ウチは男ばかりだから」と、腰が引けた感じの会社はこちらからていねいにお断りして「ウチは男も女も関係ない」と豪快に笑う社長の会社にめでたく就職できた。
仕事は、大型トラックで周辺地域を回り、荷を積んだり、他の場所で下ろしたり、また積んだりするという、定番中の定番で、長距離ではなく、日帰りできる仕事だった。
キツイのは
ルートもほとんど決まっていて、荷のピックアップ先や配送先の担当者とも顔見知りになり、行くと「待っていたよ」と言ってくれるのがうれし恥ずかしい感じ。
給料は高すぎず低過ぎずで、荷は重かったり軽かったり。重いほうが機械とかを使えるので楽で、軽いと手作業になるのでツラい。
だが、大型トラックの仕事で一番「キツイ」と感じたのは、細い道を曲がるときだ。道を囲む壁やら塀にぶつけず、こすりもせず、通り抜けるときの冷や汗は、いつになっても慣れない。
ちなみに、実際にトラックドライバーになってみて、女性だからどうとか感じたことはない。