幸福度
僕はそこそこ有名な大学を出て、そこそこ有名な大企業で働いている。そこそこの年収だ。
人はいくら大金持ちでも、その人の感じ方によっては全く幸せにはなれないそうだ。
逆にあまりお金がなくても、仕事のやりがいがあり、人間関係に恵まれていれば、幸せな人生だと感じられるとか。
どこかの大学が「年収400万円の人の幸福度」と「年収2000万円の人の幸福度」を研究した結果、年収400万円で十分幸福だと感じる人がいた一方で、年収2000万円でも「もっとお金がほしい」と言って「満たされない思い」でどんより暮らしている人もいたとか。
「年収400万円もあって貧乏ヅラするんじゃねえ」と思わなくもないが、問題はそこではない。
やはり価値観なのか。とにかくお金をたくさん使いたい人には、その使うお金が足りない分には、どうしたって幸福感は得られないし、お金以外のことで満足感を得られる人は、使わないお金をたくさん稼ぐ意味はないわけだ。
地獄
僕はそこそこ満ち足りた暮らしをしているが、じゃあ幸福度も高いかと言うと、そうでもない。
一方、僕の中学時代の同級生にトラック運転手をしている男がいる。時々、彼と会うとこともあるが、いつもやけに楽しそうだ。
そう言えば中学時代から能天気と言うか、落ち込んだり悩んだりしたところを見たことがない。僕に言わせれば、実に幸せそうに見える。
彼がやっているトラック運転手って仕事は「他にできることがない奴が就く底辺職」だなんて、ネットで書かれているのを見ることがある。僕の友人の幸せそうな様子を見た誰かの「やっかみ」じゃないかと思ってしまう。
トラック運転手が他の仕事をできないかどうかは知らないが、少なくとも僕にはトラック運転手はできない。
そもそも車の運転が苦手だし、長時間、その苦手な運転を続けなきゃいけないなんて、まさに地獄の責め苦を受けるようなもの。地獄の責め苦を受けた経験はないけど、恐らくそんな感じ。
じゃあ、僕って底辺のそのまた下なのかな。