叫びにも似た声
何に恐怖を感じるかは、人によってそれぞれだ。極端な話、幽霊が怖い人がいれば、ゴキブリが怖いという人、何よりもヘビが怖い人、それにまんじゅうが怖いって人もいる。
トラック運転手にとって何が恐怖の対象かということも、やはり個人差があるだろう。
例えば、あおり運転をされたら怖い。だが、実際に体験した人とそうではない人では、恐怖感にも差があるはずだ。
つまり、トラック運転手に限らず、あおり運転をされた人は、やはりそれがトラウマになるかもしれない。経験していない人は、想像するしかない。
そんな中、トラック運転手が特に「恐怖を覚えるので、できれば止めてくれえ」と、叫びにも似た声を上げている「恐怖の対象」と言えば、自転車だ。大きな車体のトラックには死角が多く、しかし、車道を走る自転車は相手が普通自動車だろうが大型トラックだろうが、容赦なく近寄ってくる。
悲鳴を上げる
そもそも自転車が車道を走ること自体、トラック運転手には恐怖かもしれない。
くどいようだが、大きな車体のトラックは死角が多いので、自転車が近寄って来ても気づかないことがある。まさに気配もなく忍び寄る恐怖というやつだ。
「今日も後は1か所で荷を降ろしたら仕事が終わる」なんて思って鼻歌交じりにハンドルを握っていて、何気なくミラーを覗くと、いつの間にか自転車が近寄っていて「ギャーッ!!」なんて悲鳴を上げることもあるのじゃなかろうか。
「ギャーッ!!」で済めばまだ良いが、次の瞬間、その自転車と接触でもすれば、これはもう取り返しがつかない。
そんなわけで、自転車を利用する人は、極力トラックには近寄らないでいただきたい。できれば、車道を走らないでいただけると、トラック運転手も心穏やかに仕事できるはずだ。