ドライバーのための転職情報コラム

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タクシー運転手 体験談

酒と泪とタクシーと

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飲んで飲んで

タクシー運転手をしています。
タクシー運転手にとって厄介なお客様と言うと、酔客です。
いえ、酔客すべてが厄介なのではありません。酔ってそのまま眠ってしまい、目的地に着いたらきちんと起きてくださるお客様なら、むしろありがたいくらいです。
厄介なのは酔って気が大きくなられたのか、運転席を蹴飛ばしてきたり、暴言を吐かれたりするお客様です。
それ以上に厄介なのが嘔吐です。後始末がとにかく大変ですし、お客様の具合も気にかかります。

飲みつぶれて

ある年の暮れ、繁華街でお客様をお乗せしました。
お酒を飲んでいました。嘔吐した後と見え、服のあちこちに黄色の染みができていて、酸っぱい臭いを漂わせていました。
そのお客様は、意識はあったのですが、足元もおぼつかなく、3人のお友達に支えられてタクシーに乗ってきました。
そのお友達は恐縮し、服も汚れていて申し訳ないが、自宅まで行ってやってほしい。そう言いつつ、タクシーに乗せたお客様と別れを惜しんでいる様子でした。そして私に「お願いします」と深く頭を下げました。

心に染みました

タクシーを出発させてからも、お客様は座席でぐったりしています。
私は少し心配になって「大丈夫ですか?」を声を掛けました。お客様は少し頭を上げて「大丈夫です。迷惑かけてすみません」と恐縮しています。
目的地のご自宅に着き、乗車賃を払ってタクシーを降りるまで、お客様はずっと恐縮されている様子でした。
酸っぱい臭いや汚れは、車内にそれほど残っていなかったので、後始末も楽にできました。
それより、酔いつぶれた友達を心配してタクシーまで運び、ていねいに私にまで頭を下げてくれた心遣い、それをさせた友達同士の友情に感動を禁じ得ませんでした。

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