ドライバーのための転職情報コラム

KORAPITA(コラピタ)

タクシー運転手

タクシードライバーを辞めたいと思った日

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就職はしたけれど

「タクシードライバーって、やればやっただけ稼げる、高収入の仕事なんだって」。
体調を崩し、前職の営業マンを辞めて数か月休養し、次の仕事を探していた僕に放った、友達の何気ないそんなひと言が原因で、タクシードライバーに転職した。もともと体を壊すほどだったので営業職は自分に合ってなかったと思った。
だが、実際にタクシードライバーになってみると大変で、収入も思ったほどには上がらず、数か月で嫌になった。
だけど、“辞めグセ”をつけたくなかった。第一、ここでまた辞めたら「なんだアイツは、営業を辞めたと思ったらタクシードライバーもすぐ辞めて。全く根性もなく、意気地もなく、甲斐性もない野郎だ」なんて言われかねない。石の上にも3年という。3年は続けようと決心した。

コツコツ続けて得たコツ

それからは「石にかじりつく」思いで毎日過ごした。けど、体を壊すことはなかった。もともとクルマの運転が好きだったので、それで体が拒否反応を起こさないのかな、と思った。
それに「石にかじりつく」だけの覚悟で続けていたら、徐々に仕事のコツが見えてきた。3年たたないうちに僕を指名してくれる「お得意様」もでき、収入が上がっていった。
あるとき、そんなお得意様の1人から「君のタクシーは乗り心地がイイんだよね」と言われた。
もともと僕が営業職に挫折したのは、人と話すのが苦手だったからだ。営業の仕事をしていてそれに気づき、気づいたときには体を壊していた。

話さない接客もある

タクシードライバーも接客業だけど、クライアントにサービスや商品を提案しまくる営業と違って、お客様にのべつまくなし話しかけることはない。ときには雑談も必要だが、多くのお客様はゆったり、静かにタクシーに乗っていたい。
営業にとって一番重要なスキルは、相手のニーズをつかむことだが、僕はそれだけは数年の営業職で身に着けていた。タクシードライバーとして、そのアンテナを存分に張り巡らし、どうしたらお客様に快適に過ごしていただくか、それを重点的に考えて仕事するようになっていた。その成果が「お得意様のひと言」につながったのだと思う。
それからというもの、クライアントからの急な電話もなく、上司からの無理なノルマもなく、多くのことが自分の裁量に任されるタクシードライバーの仕事が自分に向いていることが、身に染みて分かってきましたとさ。

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