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タクシー運転手 体験談

地方でタクシー運転手やってます

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少なくなくなくない

私はタクシー運転手になって約15年の40代男です。
私が住んでいるのは観光地なので、仕事は駅での付け待ちが中心で、観光客を観光スポットに連れて行くことが多いです。
おかげで、地元の観光地の見どころ、歴史、旬などにはずいぶん詳しくなりました。私のタクシーを気に入ってくださったお客様から、次に来たときに予約していただいたこともあります。大都会ではないので流しよりも付け待ちや予約での売り上げがメインなので、やはりありがたいです。
ここの観光スポットは特別、海外に名の知れたところではないんですが、今はSNSなどでいろいろ細かい情報が発信されますから、海外のお客様を乗せることも、多くはありませんが、少なくもありません。

観光案内のやりがい

海外のお客様はアジア、ヨーロッパ、アメリカからと幅広いです。
私もそれならと、数年前から英会話を習い始めました。ちっとも上達しませんが、ブロークンな英語ながら、何とかご当地の良いところを伝えようと頑張っています。
海外のお客様はたまにですが、チップもくれたりしてありがたいです。都会の繁華街で社長さんとかを乗せるといただけることもあるとかないとかいう「チップ」というものを、まさか自分がもらえる日が来るとは思わなかったので、うれしさもひとしおでした。
さて、そんなある日、クロアチアから来たというお客様を駅から乗せました。30代くらいの、旅慣れた様子の男性でした。
その方は英語も話せる方で、日本語も「こんにちは」「ありがとう」などのあいさつは大丈夫なようでした。
ただ、不思議なことに、私に会うのが初めてではない、という接し方をするのです。
お互いに言葉が完全に通じ合っていないやり取りだったので、その行き違いで私がそう感じているだけなのかなと、最初はそう思っていました。

かみ合わない会話

しかし、私がこの街の名物料理について話したとき、その具体的な店名をお客様が口にしたので、一応確認することにしました。
あなたは私と初めて会ったのに、私が話そうとしていることをよく知っていますね、と言うと、お客様は驚いたような顔になり、2度目だと言い張りました。
前日、空港からホテルへ行くのに乗ったタクシーが、今日乗っているタクシーと同じであり、運転手も間違いなく同じ「私」だったと言うのです。
タクシーが同じということは、少なくとも私と同じ会社のタクシーのはずです。しかし、私の勤める会社には、誰かが私と見間違うような、私と似ている運転手はいません。
しかもお客様は、翌日の何時に駅へ自分を迎えに来てほしいと言ったので、その約束通りに来たじゃないかと言うのです。
私はその「前日」は空港にもホテルにも行っていませんし、外国人を乗せてもいません。単に話がかみ合っていなくてお互いに誤解しているだけなのか。
それともこれがいわゆるドッペルゲンガーというやつなのでしょうか。

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