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トラックドライバー 体験談

俺の仕事のパートナー「ゲンちゃん」は今日も元気

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いつのまにか愛車のトラックに語りかけるのが習慣に

トラック運転手になってもう20年。後輩たちからはベテランと言われたりすることもあるけれど、さすがに50代にもなると長距離がちょっとしんどいなとも感じる。でもまあ無事これ名馬という言葉もある。たいした事故も違反もなく、いちおう健康でやってこられたのは何よりだと思う。

今乗っているのは20t車。持ちトラ歴も長いので、その中では比較的新しい車種だけど、毎日毎日ちゃんと一緒に働いてくれるので、このクルマに敬意を表して「ゲンちゃん」の名を冠して可愛がっている。長距離を走っていると、生身の人間の話し相手が常にそばにいるわけじゃない。朝夕に挨拶を交わすハム仲間(アマチュア無線仲間)はいるけれど、長話はできない。

そんなわけで、いつの間にか、いちばんの仕事仲間であるこの持ちトラに話しかけるようになった。話しかけるにも名前がなくちゃと、なぜか頭に浮かんだのが「ゲンちゃん」。そうして名前をつけて話していると、独り言なようなそうでないようなつぶやきになってくるから不思議なもんで。なんだか愛着もわいてくる。

よく、トラックは道具に過ぎないという人がいるけど、「ゲンちゃん」に語りかけていると、道具なんかじゃなくパートナーとか家族という気がする。最初のころはそんな感覚の自分が自分でもこっけいに見えたりしたものだけど、最近は特に「ゲンちゃん」に人格を感じるようになってきた。なにしろウチの奥さんや子どもよりも長い時間いっしょにいるわけだから。

念入りな点検も自分の健康管理も「ゲンちゃん」のため

俺たちの仕事では、嵐のような悪天候の中を走る時もあるし、大雪の猛吹雪の日があったり、ボディで目玉焼きが焼きあがりそうなカンカン照りもある。事故渋滞で長いこと足止めをくらってイライラすることもある。だが、外は暑かろうが寒かろうが、この「ゲンちゃん」の運転席が俺を守ってくれる。

こうして自分の持ちトラに名前までつけて愛着を持って日々接していると、事故なんか起こしたらゲンちゃんに申し訳ないので、運行前の点検はほんとに人一倍念入りにやるようになる。すると、あれだけ念入りに点検したんだから、不具合なんかが起こるわけはないという絶対の自信につながる。点検を終え、ハンドルを握っての第一声は「ヨシ! 行くぜゲンちゃん」だ。そうするとゲンちゃんも「あいよっ!」っとばかりに身震いして応える。この感じがいい。

運転中もゲンちゃんが違反なんかにかかわっちゃいかんという思いが強いから、もちろん安全運転のうえにも安全運転。ムリなスケジュールを強いられる「追っかけ便」(セリで少しでも条件を有利にするための漁港からの特急便)を頼まれても「受けない主義ですから」と断る。

自分の健康管理もそう。たまの休日なんかには仲間と呑みに行ったりするが、深酒しそうなときには「ゲンちゃん」のフロントマスクや計器周りのイメージが頭にチラついて「もうそのへんにしとき」というメッセージを受け取る。

まあ自分としては、これから何年現役のトラックドライバーを続けられるか分からないが、こうしていいパートナーというか、刑事ドラマで言うバディと巡りあった幸せはできるだけ続いて欲しいなと思っている。

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