ドライバーのための転職情報コラム

KORAPITA(コラピタ)

トラックドライバー

無線でのおはようロールコールから始まる毎日

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モービル局に憧れてこの業界に

昔の映画で、長距離デコトラ(電飾などのデコレーションを施した大型トラック・トレーラー)に乗る菅原文太と愛川 欽也が無線で交信しながら日本全国を行くという人気シリーズがありました。実は、私はそんな古い映画の中での交信シーンに憧れを抱き、この業界に入った者の1人です。
私も含め、トラックドライバーたちは、以前は道路状況などの情報交換でCB無線、市民バンドという許認可だけで使える27MHz帯を使っていたのですが、一時期ハイパワーの違法無線局が出現し、何十ワットもの出力のモービル局(移動無線局)が信号機やラジオ局に影響すると問題になったこともありました。
私はドライバー仲間の勧めで、国家資格のアマチュア無線の免許を取り、コールサインも持って、今ではドライバー仲間だけでなく、学生から年配の人まで、また国内だけでなく早朝(向こうは夕方)などは海外との交信も、運転しながら楽しんでいます。
昔は海外や国内でも長距離は430MHz帯ではムリだったのですが、最近ではIT技術との連携で中継レピーターが世界中をカバーしています。

長距離ドライバーのKさんはベテランHamだった

こうしたアマチュア無線局はHam(ハム)と呼ばれ、中学生、高校生でも受かるからと、私は先輩の勧めてくれた第四級からまず免許を取りました。
昔やっていたCB無線時代と違い、まず毎朝、出勤時間のおはようロールコールで仲間同士の体調チェックも兼ねて元気に挨拶を交わしています。不思議なもので毎朝の声の調子で体調が分かるのです。
そんなモービルHam仲間は長距離トラックのドライバーを中心に、タクシーやタンクローリーのドライバーなど、多種多彩。でも、声だけのつながりなので、長いお付き合いの人でもめったに顔を合わせることはありません。
ある日、配送の路線とタイミングが合って、あるパーキングエリアで朝のロールコールの常連のKさんと会うことになりました。
聞けば、自己所有のトレーラーで、日本全国を回る大ベテラン。「深夜便の眠気防止や道路状況・天候などの情報交換にも役に立つから」と職場の仲間にもHamを勧めているとか。若いころからのHamというKさんの車の中は、さまざまな周波数を使える、文字通り無線基地と化していました。私もそのうちKさんのようになりたいなと決意を新たにしたものです。

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