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体験談

生協の配達担当者を経験して

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はじめに生協の配達について

私は大学卒業後生協に就職しました。生協とは生活協同組合の略で、組合員の出資を元に事業を展開しています。購買部門、福祉部門、葬祭部門など生活に関わる多彩なサービスを行っていますが、新入社員はまず現場である購買部門の地域担当か店舗担当に配属されます。私のいた生協では店舗よりも地域担当に配属されることの方が多かったです。そしてこの地域担当の仕事というのが共同購入や個人宅配といった配達を行うことなのです。
共同購入とは複数の組合員がグループ(班)を作って、週に一度注文した商品を所定の場所でうけとるというものなのですが(個人宅配は一人のお宅の玄関まで商品を届ける)、一人の担当者(トラックのドライバー)がある地域を担当してその地域の各班へ配達に行きます。配達は効率よく回る事を求められ、決まったルートで班を回ります。班はもちろん一つだけではなく担当地域によっては一週間で150班近く回らないといけない場合もありました。移動、荷下ろしの時間も含めて一班につき与えられた時間は5~15分程でしたので無駄な運転はできません。組合員は予め伝えていた時間で配達を待っていますので、遅れるわけにはいかないのです。

それでも遅れてしまう配達

配達には1.5tトラックを使用しました。普通免許で大丈夫でしたがオートマ限定は不可でした。私は就活終了後に免許を取りましたので、初心者マークを付けて配達をしていましたが、とにかく運転が下手でかなりの間先輩職員に添乗してもらっていました。最初は荷下ろしも遅く、運転も自信なし、ルートは一班一班地図を見ないと分からない状態でしたので、かなり時間が遅れてしまい組合員に迷惑をかけました。とにかく車を運転している以上事故だけはしないようにと強く思っていましが、人身や重大事故はなかったものの色んな所にトラックを当てました(細い生活道路の運転も多かったのです)。例え軽い接触事故でも警察を呼ぶのが決まりでしたので、そのたび配達は遅れました。
さらに遅れる要因になったのが商品の降ろし間違いです。間違えて降ろした、或いは降ろし忘れた商品は出来るだけすぐに回収・再配達するのですが、配達はルート順に効率よく組まれているので、一度過ぎてしまったポイントに戻るのはかなりの無駄になるのです(もちろん近くを回っていたらついでで済むのですが)。安全運転と正確な荷下ろしが本当に大切なんですね。

丁寧かつ無理をしない配達が大切

配達は受け取る相手があって成り立ちます。一番の目的はやはり安全に正確に商品を受け取り手まで送り届けることですから雑な仕事であってはならないと思います。また配達は体力的にも精神的にも疲労する仕事であることは間違いないです。私は運転や荷下ろしなど色んなことに気を張っていました。職員と組合員の距離が本当に近い仕事で、地域内の配達ポイントの多さからもいい加減な仕事をするとすぐに地域に広まってしまうので社会的責任も大きかったのです。ただ生協も含め配送業は客商売ですがお客の要望に応えようとしすぎてもドライバーが苦しむことになります。配達する側とされる側というのは、一定の決まったルールの中でお互い譲歩し合い、間違ったことは間違っていると言える関係が理想なのではないかと思いました。お互い感謝することが大事ですね。
現在私は生協を退職し配送業には携わっておりません。配達という仕事は苦しいこともたくさんあり本当に大変な仕事であると思いますが、それによって生活を支えられている方はたくさんいます。そのようなお役立ちの仕事に携われたこと、貴重な体験が出来たことは本当によかったと思います。

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