タクシー会社の勇気ある企画
関東のあるタクシー会社が今年2018年6月から、SP風タクシー、忍者タクシーという、ちょっと変わったサービスを始めた。
それぞれタクシードライバーがSP、もしくは忍者に扮して乗客をサポートするという、シャレの効いたサービスだ。忍者は、ニンジャ・ラブな外国人に大ウケするだろうし、乗客をVIP扱いしてくれるというSPは、ドラマ好きには楽しいに違いない。
この会社はこれまでも黒子タクシー、心霊タクシーなどの企画で話題をつくってきたタクシー会社。エイプリルフール向けのフィクション企画として「ロボットタクシーの運行開始」なんてニュースも発表している愛すべき会社でもある。
歌舞伎タクシーや武将タクシーもアリ⁉
ロボット、心霊は別として、他の企画は要するにコスプレだ。特に忍者、黒子は外国人向けの企画としてはまさに正鵠を射ている気がする。つまり日本の伝統をコスプレとして表現し、外国人にアピールしているわけだ。
とすると、他にも歌舞伎タクシー、狂言タクシーなどのバリエーションがあってもいい。もしかして黒子タクシーは「歌舞伎タクシーって良いアイデアだけど、衣装とかにお金がかかるから、安くつきそうな黒子にしよう」といった発想だったかもしれないよね。
武将タクシーなんてのがあれば、武将隊ブームもあったから、外国人だけじゃなく日本人にも効果が望めるかもしれない。
楽しい企画は大歓迎
僕は4年前に大学を卒業してタクシードライバーになった。
就職した当時は「大学を出てタクシードライバーにならなくてもいいのに」なんて、家族や友達からも言われた。けど、クルマ好きで接客も好きな僕には、タクシードライバーはまさに天職。そしてそれに気づいたのが、大学生になってからなので、卒業後の進路としてタクシードライバーの道を選んだ。それが僕にとってはごく自然な流れだった。
思うに、多くの人がタクシー業界に対して偏見を持っていると思う。「忍者タクシー」「SP風タクシー」といった企画は、そんなタクシー業界のイメージを変えるきっかけにもなるんじゃないかと思う。
どんな業界だって“新しい企画”は大切だ。それによって会社の業績だけじゃなく、業界全体のイメージも変えることができるかもしれない。