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トラックドライバーと芸人と看護師と政治家とホームラン王

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何でもできる人

休みの日、劇場に映画を見に行った。
最近はスマホで簡単に見れる動画コンテンツも充実し、劇場に映画を見に行くのもよほどの酔狂なヤツくらいかと思ったが、行ってみるとなかなかぜいたくな気分を味わえた。
上映前、たまたま前の席のカップルの話が聞こえてきた。
「今度、弁護士事務所で働こうかと思ってるんだ」
「えー、こないだまでお笑い芸人目指してて、その前は病院で看護師やってたんじゃなかった?」
「若いうちは何でも経験だよ」
「私は学校出てからずっとトラックドライバーの仕事してるけど、あんたもそろそろ1つところで落ち着いたら?」
「俺は自分で言うのも何だけど、天才肌のマルチプレーヤーだから、それじゃ世間が放っておかないんだよ。俺はお菓子のホームラン王なのさ」
「ナボナってこと?」
「古いことよく知ってんな」
「あんたもね」
「俺はゆくゆくは政界に打って出て、大統領を目指す!」
「日本は議院内閣制だから首相じゃない?」
‥しばらく聞いていて、バカップルなのか、男のほうが詐欺師で女性をだまそうとしているのか、訳が分からなくなってきて、そのうち、上映が始まり、2人のことは忘れてしまった。映画が終わったら、そのカップルはすでに席を立った後で「エンドクレジットを最後まで見ないタイプなんだな。エンドクレジット後のおまけの映像を見ないなんてもったいない」と思った。第一、映画制作に関わった人たちに失礼だ。
それはともかく、トラックドライバーひと筋な女性もすごいが、弁護士事務所、お笑い芸人、看護師と、職を転々とする人生も面白そうで感心した。

値千金のひと言

劇場を出て、我が身を振り返ってつらつら考えた。
首相は目指してはいないが、ある議員の秘書をもう5年もやっている。その議員センセはまだ若く、政治への理想もまだ持ち続けているみたいで、目の前では当人に「もっと勉強してください」とか「細かい配慮が足りないんですよ」とか「ほら、走って!」とか、辛辣なことを言いつつも、実は内心では尊敬していなくもない。
地元の支援者の集まりに出掛け、地元の有力者から苦言をたくさん言われ、その後、陰で泣いていた姿も見たので、できればもっと偉くなってほしいと思う。
しかし、このセンセも偉くなると、自己保身ばかり考え、上の人にへつらい、一般庶民を軽んじるようになるのかな。
深夜のラーメン屋で2人きりでスープをすすりながら、センセがふと口にした「俺が今日、あきらめたら、救えるはずの人たちを救えなくなる」のひと言を、できればこれからも信じていきたい。
仕事はきついかもしれないけど、やる気1つで国の将来も違ってくるはずだ。

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