簡単で難しい
トラックドライバーになるには学歴はあまり関係ありません。一般常識、社会的マナーなどを心得ていて運転免許とやる気さえあれば、トラックドライバーという仕事に就くハードルはそれほど高くはありません。
とは言え、トラックドライバーの仕事そのものは、決して「誰にでもできるほど簡単」ではないのです。つまり、向いている人にとっては楽と思えても、向いていない人にとっては「ウルトラ難しいぜ」と思えるわけです。
まず、トラックの運転が普通自動車の運転より難しいんです。トラックは中型、大型になると車体もグンと大きくなり、そのため、周囲に直接目で確認できない箇所が増え、しかも右折時、左折時に車体が大きく横に振られたりしますし、ブレーキを踏んでからしっかり停止するまでの距離も普通自動車より長くなったりします。
さらに難しいけど楽
そんな、運転が難しいトラックを運転しなければならない上に、さらに積んだ荷の安全まで考え、とっても慎重に、ていねいに、おだやかに運転しないといけないのです。
向いている人なら慣れるのも早いでしょう。「こんな楽しい仕事はない。こんな楽な仕事で高収入を稼げるなんて、何か申し訳ないなあ」なんて思うこともあるに違いありません。
しかし、向いていない人にとっては千里もある針の道を、自分の体重と同じ重さの何かを背負って裸足で歩くような苦行になるかもしれません。
ただ、それほど荷を慎重に運ばなくて良い仕事もあります。砂利やセメントのような「壊れないもの」を運ぶ仕事です。砂利はトラックではなく、主にダンプ、セメントは主にミキサー車で運びます。いずれも特別な運転免許は必要なく、大型ダンプや大型ミキサー車を運転する場合なら、大型トラックの運転に必要なのと同じ大型運転免許があれば大丈夫ということです。
ダンプやミキサー車は、荷積み荷下ろしにも筋力はあまり必要ではないので、トラックドライバーの仕事をしたいけど、筋力には自信がないという人に向いていると言えます。