ドライバーのための転職情報コラム

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体験談

仕事の苦しみと喜び

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暗闇を行く

大学を卒業して、友人たちが目指すからということで、そこそこ有名な企業に入社した。ちなみに僕を含めた友人たちは、化学や科学などの専門的な知識や技能は全くなく、語学が堪能なわけでもなく、有名企業で就く仕事と言ったら、まずは営業だった。
だが、これが思った以上に大変だった。営業には当然ノルマがあり、上司からは新規開拓を要求された。新しい契約を取り付けるのは、僕にとっては広大な真っ暗闇の空間で、灯りも持たずに出口を求めてさまようも同じだった。
とにかく、契約を取るためには相手企業の担当者の懐に入らなければいけない。相手も人なので気分好みがあり、それに合わせて信頼を勝ち取らないと契約には至らない。提供するサービスが良くて安ければそれで良いとはならないのだ。
毎日、胃が痛くなるような思いだ。

人生の機微

同僚に、そんな営業の仕事を嬉々としてやっている人がいる。一度、何がそんなに楽しいのかを聞いてみた。すると「人と会うのがとにかく楽しい」と言う。
その人は以前、アルバイトでトラック運転手をしていたという。トラック運転手は、荷を載せたり、下ろしたりする場所以外では、ひたすらトラックを運転するだけで、ほとんど人と接することがない。1人でひたすらハンドルを握って道路を進んでいるうち、押し寄せる孤独感にさいなまれ、どんどんみじめな気持ちになっていったそうだ。
比べると営業の仕事は、毎日のようにいろいろな人に会い、いろいろな人の感情に接することができ、人の感情の綾とも言うべきものが織りなす人生の機微を見つける喜びがあるとかないとかで、僕にはさっぱり理解できなかった。
もしかしたら、僕にはトラック運転手のほうが向いているのかもしれない。

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