強敵現る
「人生は戦いだ」と言う人がいます。
この戦いにのめり込み、人生のあらゆることに「勝ち負け」を持ち出す人もいます。その一方で「人生は勝ち負けじゃない」と言う人もいます。「争いごとは嫌い」ということもあるようです。
確かに「戦う」と言うと大げさかもしれません。それでも、人生でも仕事でも、人は何か困難に立ち向かわなくてはいけない場面がいくつもあります。そのとき、「押すか」「引くか」の葛藤があります。この葛藤こそ、まさに「戦い」と言えるでしょう。
トラック運転手にも「戦う」相手がいます。人それぞれではありますが、「眠気」は中でも強敵だと、比較的多くのトラック運転手が思っているのではないでしょうか。
同じように「空腹」「尿意・便意」も強敵です。要するに動物的本能に由来する生理現象ですね。
負けると
生理現象の中でも特に強敵なのは、やはり眠気でしょう。空腹が何日も続いて飢餓状態にまでなれば生命の危険にもなりますが、数時間なら理性的に我慢できます。しかし、眠気に負けてしまうと意識が無くなり、交通事故を起こして人命にも関わります。眠気に負けるときは一瞬です。油断できません。
他にもトラック運転手は、世間の偏見やら差別とも戦います。どうも世間にはトラック運転手という職業を見下し、無遠慮に偏見や差別的な言葉をぶつけてくる輩もいますから。
こうして見ると、トラック運転手が「戦う」相手もいろいろあるようです。
その一番の強敵とも言える「眠気」との戦いで、一番有効な撃退法は仮眠でしょう。
しかし、世間の偏見や差別と戦うのに有効な、具体的な手段は簡単には準備できません。相手が世間ともなれば、一番の強敵より戦いは困難になるのです。世間とはとても厄介な存在のようです。