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体験談

ホコリの雲…心の叫び…トラックドライバーが来る

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帰省

あれは10年くらい前の、蒸し暑い夏の夜中のことだ。
今でもあの出来事を思い出すと、季節に関係なく、真夏に額をしたたるような汗が湧き出てくるのを感じる。
その夜は自家用車で県境を越えようとしていた。ちょうどお盆で、夜遅くに仕事を終わらせ、その日のうちに帰省しようとしてハンドルを握っていた。
もちろん、帰省は初めてじゃなかった。この道もそれまで何度も通った道だ。しかし、その夜は何か違和感があった。ただ、何度も通った道だが、夜に走るのは初めてだったので、違和感もそのせいに違いないと自分に言い聞かせた。
それで走り続けていたが、違和感ははっきり目で見える形となって現れた。霧のような、立ち上がる土ホコリのような白いモヤがヘッドライトに照らされ、視界を邪魔するようになったのだ。
また、何かエンジンがうなるような音が聞こえてきた。

方向転換

その音は付かず離れずの一定の距離を保って前方から聞こえてくる。そうか、前を走っていた車に追いついたんだ。それにこの道は当時まだ舗装されていなかったので、恐らくその車が土ホコリを起こしているに違いない。
そんな風に勝手に推測して気持ちを落ち着かせようとした。
と、そのとき、目の前の土ホコリをかき分けるように、1台のトラックが現れた。まるで雲の中から突然現れたようなその対向車は、こちらの車を無視するかのように、スピードも落とさずに真横をすり抜けていった。
びっくりした。
妖しいエンジン音はそのまま後方に消えていった。
それにしても、てっきり前を走っていたと思っていたトラックが突然対向車となってこちらに向かってくるなんて、そんなことが可能なのだろうか。
今もって真相は分からない

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