現れるハンドル
自動車の自動運転システムの開発が進んでいます。自動運転システムが完璧なものになれば、車に運転手が乗る必要はないのですから、ハンドルが不要になります。
とは言え、いざというときには自動運転システムを停め、人が運転することもあるかもしれません。そのためにも、単にハンドルを無くしてしまうのではなく、普段はないのだけれど、自動運転システムを停めると同時にハンドルが現れるような構造にすると良いでしょう。
自動車の自動運転システムがまだ完成していないうちから、そんな細かいことまで考える必要はないのですが、それでも想像、空想、妄想は楽しいものです。
普段は自動車内は完璧にくつろげる空間で、それこそ人が昼寝でもしているうちに目的地に到着できるのですが、トラブルなどが起こったときにはハンドルが現れ、再び人が車を操作するわけです。なかなかSFチックな光景です。
消えたままのハンドル
しかし、物事には2面性があります。
善人にとって便利であるものには、悪人にとって便利な面もあります。
ある人が自動運転システム搭載の車に乗った人物を殺害しようと考えた場合、自動運転システムをハッキングして事故を起こすようにプログラムすればいいわけです。もちろん、このときは車に乗った人物が慌てて自動運転システムをオフにしようとしてもできず、ハンドルも出てきません。ハンドルは消えたままです。
自動運転システムをオフにしようとしてできなかった、その人物は自分が敵の術中にはまったことを悟り、青ざめます。しかし、ときはすでに遅く、なすすべはありません。
このころにはまだ自動運転システムの実用化が始まったばかりで、誰もがシステムの誤作動と考え、これが故意に起こされたものだと分かる者はいませんでしたとさ。
‥なんてことが現実になったら嫌だな。