視界のさまたげ
安全運転を心掛けるトラックドライバーにとって、かなり厄介なのが雨だ。
雨粒が視界の妨げになる。降り注ぐ雨粒も視界の邪魔だし、窓に付く雨粒も外の様子を見えにくくする。
しかも道路はスリップしやすくなる。自分が運転するトラックにとっても、滑りやすい道路は要注意だし、我がトラックの周囲を走る車もスリップしやすくなるので、これらがこっちにぶつかってくることも注意しなければいけない。
車はまだマシだ。それがオートバイ、ましてやタイヤが小さくで余計スリップしやすいスクーターになると、トラックドライバーにとって恐怖を抱く対象にもなる。
いやいや、バイク、スクーターはまだマシだ。最恐はやはり自転車だろう。雨の中、傘でもさして片手で自転車に乗って近づいてこられた日にゃ、マジで神様に祈りたくなる。
もちろん、傘を差した歩行者、特に子どもも恐ろしい。傘が彼らの視界を遮り、しかも子どもは予測のつかない行動をする。
高齢者も危険が危ない。急にふらつくことがあるし、傘を持っているとバランスを崩しやすくもなる。
お互いに
この雨が夜に降っていたりすると、まさに鬼が金棒を持ったようなもんで、こちらはもうひたすら怖がるしかない。
いつにもまして運転を慎重にする。車間距離を晴れた昼よりも多めに取ることはもちろん、いつもよりスピードも落とす。
対抗手段はまだある。
例えば、トラックを洗車するとき、フロントガラスなどには撥水効果があるクリーナーを使うのも良い。水滴のへばりつきを少なくしてくれる。
とにかく、雨の昼も晴れの夜も、雨降る夜も、いつもよりましてトラックの運転には注意が必要だ。マイカーを運転する人、バイクや自転車に乗る人、歩く人も、トラックも、どの車も雨降る夜はいつも以上に視界が悪くなっていると思ってほしい。
お互いに注意しよう。トラック運転手も細心の注意を払うが、そういう「お互い様」の気持ちがないと、交通事故はなかなかなくならない。