交通事故は人的ミス
ほとんどのプロドライバーの仕事は人命を脅かすリスクを背負っている。
実際に大勢のお客さんを乗せて運ぶバスはもちろんだが、タクシー、トラックのドライバーも公道を走るからには、交通事故の可能性がゼロではない。そして交通事故には必ず人命を脅かすリスクがある。
現実問題として、タクシーやトラックが関わる交通事故は後を絶たない。もちろん、タクシーやトラックが運悪く巻き込まれてしまった事故もあるが。
そうした事故で、特にマスコミ報道で話題になるのが「もしかして防げたはずの人的ミスによる事故だったんじゃね」という点。交通事故はむしろ人的ミスによって起こることがほとんどだから仕方ない。
その人的ミスがどんな類のミスだったかを洗い出し、二度と同じことが起こらないようにと考えなければならないわけだ。
交通事故の原因はいろいろあるが、安全運転に対する意識の低下、安全確認を怠ることが大きい。いわゆる気のゆるみだ。そして気のゆるみを招くのが、体調不良、過労、睡眠不足だ。
気のゆるみをなくすために
そうしたことにならないための体調管理、健康管理はドライバー本人の自覚がないと難しい。もちろん、会社も各ドライバーが出社したときに、きちんと体調をチェックしなければならない。
さらに、会社としてドライバーが過労や睡眠不足に陥るような、無理な労働を課してはいけないのだ。
ところが、タクシー業界もトラックドライバーが働く物流業界もバス業界も深刻な人手不足となり、ドライバー1人当たりの負担が増えてしまっている。仕事がキツいので疲労がたまり、体調を崩したり、睡眠不足になったりする。それでも替わってくれる人がいないから、無理してハンドルを握ることになる。
当然、行政もドライバーの労働環境の改善に向けた取り組みを進めているが、今日始めて明日にはガラリと変わるってわけにはいかない悲しい現実。
ここは1つ、一気にドンとプロドライバー人口が増えるような一発逆転の大技を繰り出してほしい。すなわち、国のお金をつぎ込んでドライバーの給料をドドンとアップさせるのだ。若者たちがこぞってプロドライバーになりたがるくらいに。
それくらいやる価値があるのではないだろうか。何しろ人命がかかっているのだから。