ドライバーのための転職情報コラム

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タクシー運転手 体験談

ありがたい高齢者のお客様

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最新アプリ

今はタクシーを呼び出せるアプリなんてものが開発され、タクシーがぐっと利用しやすくなった。
と言ってもそれはスマホを自在に使いこなす若者の話であって、最新機器の操作が苦手な高齢者にはなかなか敷居が高い。
実際、僕が運転するタクシーを利用するのも、どちらかというと高齢者が多いけど、アプリで呼び出されることはほとんどない。皆さん、昔ながらに駅前の「タクシー乗り場」に並んでタクシーに乗ってくる。または、街中で手を挙げてタクシーを捕まえる。
僕はまだタクシー運転手になって間もないころ、高齢者のお客様にはずいぶん救われた。
何せこちらはタクシー運転手になりたてで、緊張のしっぱなし。お客様が怖いのだ。
一般のお客様にはタクシー運転手を見下してくる人もいる。乱暴な態度の人もいる。
しかし、僕が乗せた高齢者のお客様は皆さんがおだやかで、むしろ遠慮がちにタクシーに乗ってくる。「すみませんねえ」なんて、あやまりながら後部座席に腰を下ろすおばあちゃんもいた。
ホント、そんな高齢者のお客様に何度癒され、気持ちを救われたことか。

学ぶ

僕はそんなお客様から多くのことを学んだ。
とにかく、皆さんは僕に1つも嫌な思いをさせなかった。それで「人に嫌な思いをさせない接し方」を、高齢者のお客様の言動を真似て、身に着けていった。
その態度を真似てみると、中年や若いお客様の僕に対する態度も変わってきた。高齢者には学ぶところが多いと、心底実感した。
それに、多くの高齢者のお客様はむやみやたらと話しかけてくる。特に男性の高齢者はほとんどがそうだ。
中には返答に困るような、個人的な事情を話してくる人もいる。こちらは気分を害さないように、あたり障りのない相槌を打つことに終始する。
そんな世渡り術も、高齢者のお客様から学べた気がする。
世の中はますます高齢化が進む。高齢者はタクシー業界にとってとてもありがたい「お得意様」だし、車を運転できない高齢者にとってはタクシーもなくてはならない存在のはずだ。
今後もそんな、高齢者との「相思相愛」な関係を大事にしたい。

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