体力的には楽
私は液体輸送を専門とする会社に勤めるタンクローリーの運転手です。
液体輸送は、1個1個荷の積み下ろしをするのではなく、ホースなどで積み下ろしを行うので、それほどの筋力は必要ありません。普通の荷を運ぶトラックの仕事より、体力的にはずっと楽です。
ただ、運ぶのがガソリンや毒物、高圧ガスなどの場合、それぞれに応じた資格者の同乗が必要になります。運転手とは別に有資格者を乗せるのも何なんで、通常は運転手が資格取得者を兼ねます。
そのため、液体輸送の運転手は危険物取扱者の資格を取得します。そして多くの液体輸送運転手が、ガソリン、アルコール類、灯油、軽油などを扱える危険物取扱者乙種4類(乙4)の資格を持っています。
さらにけん引タイプのタンクローリーを運転する場合はけん引免許も必要です。
精神的にキツイ仕事もある
ガソリン、灯油などの輸送の場合、ガソリンスタンドが輸送先になります。こうした危険物の輸送は体力的には楽ですが、精神的にはとてもしんどいです。
輸送そのものにも神経を使いますが、積み込みや積み下ろしのときも気は休めません。私は普通の荷を運ぶトラックも経験しています。普通の荷物もていねいな運転には気を使いますが、ガソリン輸送のヒヤヒヤはその比ではありません。
一方、牛乳だの飲料だの危険じゃない液体輸送は、気は楽です。体力的にも楽です。でも、ガソリンとか危険物の輸送のほうが、特別な資格が必要な分、少し収入は良いです。
それに、そういう資格を持っていると運転手以外にも仕事の幅が広がります。
仕事の幅は広がらなくてもいいから、普通のトラック運転手と同じくらいの労働時間と同じくらいの収入だけど、体力的に多少は楽な液体輸送の運転手になるか、同じくらいの労働時間で体力的には多少楽だけど、精神的には結構しんどい分、収入も上がって仕事の幅が広がる危険物の運転手になるか、ですね。