不思議な世の中
人間誰しも「分かっちゃいるけど止められない」ものです。
深夜に目が覚めたとき、無性に鶏の唐揚げが食べたくなると、やっぱり食べちゃいます。体に良いわけないと、分かっちゃいるけど止められません。
それと同じく、世の中に「楽してできる金儲け」なんてものは存在しません。ニュースで「うまい金儲けに騙されて」なんて話はよく聞きます。誰もが「楽してできる金儲け」なんてないと、分かっているのにやはり騙されるんですねえ。世の中は不思議なものです。
タクシー運転手は「やればやっただけ稼げる仕事」と言われています。
タクシー運転手の仕事は歩合制であることが多く、基本給は微々たるものですが、乗客の払う料金の5割から6割くらいが運転手の取り分になっていて、これを積み重ねることで収入とします。
つまり、乗客を多く、長く乗せると、それだけ収入が上がるのが、タクシー運転手なのです。
タクシー運転手はたくさん稼ぐ人と、あまり稼げない人の差も大きいと言います。でも、たくさん稼ぐためには、別に野球選手の中でもトップクラスのイチロー選手のような、特別な才能や並外れた努力が必要、というわけではありません。
実業家という意識を持つ
タクシー運転手としてたくさん稼ぐには、本人の意志が重要になります。雇われ者として「やらされてる」感覚でタクシーを運転していても、たくさん稼ぐことはできません。1人の実業家になったつもりで、マーケティング、考察、計画、実行、それらを続ける根気を積み重ねてこそ、たくさん稼げます。
どこに行けば乗客を多く得ることができるかという情報の収集がまずは大切です。情報も地道に収集しないと、計画を立てるためのデータにはなりません。しかも、情報の収集中は思うように売り上げも上げられないかもしれません。それに嫌気がさしたりせず、コツコツと情報収集を続けてこそ、次の段階に進めます。また、次の段階に進んでもさらに情報の取集を続ける根気も必要です。状況は変化していきますからね。
情報が集まったら、そこから乗客を多く拾えそうな場所、時間帯、季節などを考察します。それから、効率的に乗客を拾えそうなルート、動き方の計画を立てます。そして計画を実行します。
もちろん、計画通りに仕事が進まないこともあります。それでもあきらめず、地道にこの作業を繰り返してこそ、タクシー運転手としてたくさん稼ぐことができるのです。