セクハラも
私はタクシー運転手になって1年ちょっとの、まだまだ駆け出しの運転手です。ちなみに女性です。
以前は、誰もが知る大手企業に勤めていました。給料も良かったですし、福利厚生もしっかりしていました。大学時代から目指していた会社だったので、そりゃもうバリバリ働きました。
新人ながら、いろいろなプロジェクトに参加して揉まれました。厳密に言えばセクハラな態度の上司もいましたが、なんだか可愛く見えて、あまり気にしませんでした。頼りになる上司でしたし。
厳しい先輩に泣かされたり、甘い先輩に甘やかされたり、大企業なだけにいろいろなタイプの人がいました。怖い人、わがままな人、自己中な人、おおざっぱな人、融通の利かない人、本当にいろいろでした。
ならぬ堪忍はやはりできない
そんな中で私がどうしても許せなかったのが、なまける人、要領が良いだけで仕事しない人でした。女性の同僚でそういう人がいたのですが、何より許せなかったのが、そういう「仕事しない人」と私の給料があまり大差ないことでした。
プロジェクトに参加すると、私はリサーチから資料作成、企画、プレゼン、実践と、全力で取り組んでいるのに、それがあまり収入に反映されていないわけです。まあ、将来的には彼女と私の待遇もどんどん差ができるのでしょうけど、私はそれを待てるほど我慢強くなかったのです。
それで、不満を抱えたまま仕事を続ける気になれず、大企業をスッパリ辞め、タクシー運転手になりました。前職で交通インフラに関わるプロジェクトに参加したことがあり、タクシー運転手という仕事が気になっていたからです。
経験が生んだ知恵
タクシー運転手になって正解でした。やればやっただけ自分の収入に結びつく職業なので、気持ちがモヤモヤすることもありません。
お客様にはセクハラする人、絡んでくる酔っ払い、暴言吐く人、面倒臭い人と、いろいろな人がいますけど、前職である程度経験済みなので、あまり苦になりません。
また、情報を収集して効率的な仕事を考えるのも前職で散々やってきたので、タクシーにもそれを応用して、新人ながら売り上げを伸ばしています。
就職できた会社が私に合っていたのも良かったポイントかもしれません。私以外にも女性ドライバーがいて、仲間として快く受け入れてもらえました。会社としても「女性が働きやすい環境づくり」に積極的に取り組んでいます。
ちなみに、この会社と巡り合えたのも、ドライバー専門の求人サイトを利用したからです。これも前職で学んだ情報収集の大切さからの知恵。