トラック、タクシーに続く
深刻な人材不足の続くプロドライバーの世界だが、“宝の山”として注目されているのが女性たち。国土交通省が女性トラックドライバーを「トラガール」と呼称して増加に取り組み、フリーマガジン「ママlovesタクシー」を発行してママさんタクシードライバー増加の取り組みも進めている。
さらに昨年2017年9月には一般社団法人 女性バス運転手協会が設立した。バス運転手としての女性採用の活性化、職場環境の改善、女性運転手の定着、女性運転手のコミュニティ形成、情報発信などを行っていくという。
具体的な取り組みとしては、女性限定のバス営業所見学ツアーや、女性バス運転手の交流イベントを開催したり、運輸業界での女性活躍推進事業に参加したりしている。
女性運転士が好評なワケ
トラック、タクシーもそうだが、バス業界でも女性ドライバーは評判がすこぶる良い。「運転がていねいで安心できる」といった声が寄せられることが多い。車内アナウンスも優しく聞こえるので、子どもや高齢者は特に安心できるようだ。
また、いまだに「女性は運転が下手」という根も葉もない迷信を信じている時代遅れもいるが、実際はトラックでもタクシーでもそんな具体例はない。バスもオートマチック車が増えつつあり、安全性能が向上していることもあって、運転技術での男女差もほとんどないという。
いずれ、トラックでもタクシーでもバスでも「女性ドライバーなんて当たり前過ぎて珍しくもなんともない」という時代が来るだろう。だけど、今ならまだ珍しい。そんな貴重な居心地を味わえることなど滅多にあるもんじゃないので「運転が好き」という女性は、ぜひ職業の選択肢としてプロドライバーを考えてみよう。