接客に正解はない
車の運転が好きで、接客業をやってみたい人は、ぜひタクシードライバーになるといい。タクシードライバーの仕事の大半はタクシーを運転することで、タクシードライバーとして収入を上げたいなら接客術を磨く必要があるからだ。タクシードライバーなら、接客業に挑戦したい意欲を十二分に満たしてくれるだろう。
接客業に関心はあるものの苦手意識があり、自信がない人もいるかもしれない。「運転が好き」は、自分が好きな運転をできれば満足するのは自分なので、他人の気持ちを意識する必要はない。しかし、接客は、接客を受けた側が満足してくれるかどうかが問題になる。接客によって、接する相手に喜んでもらえる仕事に「やりがいがあるはず」と期待できるものの、いざ自分がやろうと思うと、うまくできるかどうか、満足してもらえるかどうか不安に思うのは当然だ。
ある意味、接客に正解はない。つまり、人によってどんな接客を快適だと思うか、それぞれ違うのだ。
難しいからこそ
意欲があって挑戦しても実現できないこともある。
逆に、苦手意識があって「得意じゃない」と思っていることでも、やってみたら「できる」ということもある。
芸人や俳優は人前でしゃべったり、自分をさらけ出したりする職業だ。だが、人前に出るのが恥ずかしく、人見知りが激しいという人には「できない仕事」かというと、そうでもない。普段はシャイな人が、観客を感動させる演技を見せることもある。大勢の観客を笑わせることもある。
接客に正解がないように、得意じゃないからと、かえって一所懸命やり、お客さんをいかに快適に過ごしてもらうか、いつも考え続けている人のほうが、もしかすると、お客さんの満足度も高くなるかもしれない。