職業ドライバーなりゃこそ
僕はトラックドライバーという仕事をしている。いわゆる職業ドライバーだ。
世の中の人はどうも「職業ドライバーなら運転が上手」だと思い込んでいるフシがある。それで僕も友人知人から「車の運転が上手」「車の運転が得意」「車の運転が好き」だと思われがちだ。
ハッキリ言うが、車の運転は「好きだった」。
車の運転を好きだったので職業ドライバーになったのだ。もちろん、この職業を選んだ理由は他にもあるが「運転好き」も理由の1つには違いなかった。
仕事では現在、大型トラックを運転している。長距離の仕事なので、一度仕事で家を出ると、2~3日、長いと1週間くらいは家に戻らない。
その間、ほとんどずっとトラックを運転している。法律によって休憩時間も決められているが、休憩時間以外はほぼトラックを運転しているかもしれないほど。
せめて休みの日は
そんなわけで、20代前半で大型トラックの運転を始めて以来、10年近くになるので、なるほど「大型トラックの運転」に関しては上達もした。
しかし、大型トラックを運転する感覚は普通自動車のそれとはかなり違う。そのため、久しぶりに普通自動車を運転すると、普通自動車を運転する感覚を取り戻すのに少し時間もかかる。
それから、とにかく1日の大半をトラックを運転することに費やしているので、正直言って、休みの日くらいはハンドルを握らないで過ごしたい。
しかし、友人知人は休日に僕を遠出に誘うと、決まって僕に運転をさせたがる。
「休みの日にまで運転したくない!」と、ハッキリ言えばいいんだけど「運転うまいからぜひ」なんておだてられると、つい断れない、気の弱い自分がいるんだよね。