車いすでタクシーに乗りやすく
「誰でも利用できる」ユニバーサルデザインのタクシーとして開発された「ジャパンタクシー」だが、車いす利用者から「車いすを乗せるのに時間がかかり過ぎる」「運転手さんに負担をかけてしまうので、気兼ねして利用しにくい」などの不満の声が上がっていた。
国土交通省や車いす利用者からの問題点改善の求めに応じ、「ジャパンタクシー」を開発したメーカー、トヨタ自動車が、早速改善に手を付けた模様。いわく、10分ほどかかる車いすの乗車を4分に短縮できる部品交換、3分まで短縮できる改良車の発売を発表した。
具体的には、車いすを乗せるスロープの折り畳み方や結合方法を簡略化し、収納袋に入れていた車いすを乗せるための部品を、車体にあらかじめ取り付けるといったことを行う、らしい。また、車いすを乗せるための手順を車体に貼って、運転手がそれを見ながら作業できるようにするという。
まだまだかもしれないけど
じゃあ、最初からそうしとけば良かったのでは?と思わなくもないんだけど、やはりこういうことは「実際にやってみて」分かってくることがあるから仕方ない。今回はトヨタ自動車さんの、案外早かった対応に「さすが」と言いたい。
もちろん、これで“完成型”ではないかもしれない。
今後もまだ、不満や批判が出てくるかもしれない。願わくば利用者も、だからといって「ジャパンタクシーはダメ」とか決めつけず、トヨタ自動車もまた根気よく不満や批判に耳を傾け、「ジャパンタクシーこそ日本のタクシーのスタンダードに」くらいの気概を持って進化させていってほしい。
そうやって育てていってこそ、ユニバーサルデザインが“文化”ってものになっていくのじゃなかろうか。