密度の濃い接客
職業ドライバーの中でもタクシードライバーは接客の要素が強い仕事です。接客業と運転業務を兼ねていると言えば、バス運転手もそうですが、バス運転手は「次はどこそこです」とか、決まったことを言うこともありますし、お客さんの安全を確保するためにアドリブで何か注意を促すことはあっても、それ以上のことは言いません。
しかし、タクシードライバーはバスより狭い空間ですし、不特定多数が乗るバスと違って、通常、タクシーのお客さんは皆、お互いを見知った者同士です。ドライバー1人に対してお客さん1人ということもよくあります。それだけ密度の濃い接客が必要になるわけです。
そしてタクシードライバーは、必要があればお客さんと雑談することがあります。必要があれば、その地域の観光情報などを解説することも求められます。
ほどほど
とは言え、タクシーの利用客は意外と、タクシー車内ではなるべく静かに過ごしたいと考えます。タクシードライバーは特別におしゃべりがうまい必要はありません。しかし、無口でも困ります。つまり「ちょうどよく」おしゃべりできる人が最適だと言えます。
たとえ、おしゃべりが好きな人でも、タクシードライバーになったからには、好き勝手にしゃべりまくってはいけません。複数人で乗ったお客さんは、お互いに話したいかもしれませんし、中には電話で誰かと話さなければいけないお客さんもいます。そこに全く関係ないタクシードライバーが割り込んだら邪魔なだけです。
ただ、よほどおしゃべりが好きなタクシードライバーは、タクシーを運転しながら、お客さんとの会話につながるように、折を見て話しかけたりはします。そこでお客さんが話に乗ってくると、タクシードライバーも安心しておしゃべりに花を咲かせることができるわけです。
とは言え、安全運転が第一なので、おしゃべりもほどほどにしておきましょう。