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トラックドライバー 体験談

トラックドライバーはお嫌い?

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心のざわめき

トラックドライバーはお嫌い?
真っすぐに目を見つめられてそう問い掛けられた僕は、急に鼓動の早くなるのを感じ、その視線から逃れられずにドキマギするしかなかった。
今までも僕は、自分が誰かを外見だけで判断したり、ましてや職業で判断するようなことはないと思っていた。
もちろん、大勢の目にさらされることで収入を得るようなテレビタレント、YouTuber、俳優、芸人といった人たちには、少なからず「ナルシスト」の傾向はあるだろうとは思っていた。
それくらいだ。間違っても職業で誰かを見下したりはしない。
だが、「トラックドライバーはお嫌い?」と問い掛けられたときのこの心のざわめきは何だったのだろう。もしかしたら、心の中のどこかに、トラックドライバーという職業を見下す気持ちがあったのだろうか。

気乗りのしない集まり

その日僕は、あまり気乗りのしなかった、高校の同窓会に出掛けていた。
僕の父親は建設会社に勤めていたので転勤も多く、僕は子どものころから何度も引っ越しを経験した。通った高校も、たまたまその時期に住んでいた地域の学校であり、小学校や中学校からの友達もいなかったし、高校を出てからは東京の大学に進学したので、高校時代の友達は「そのとき限りの関係」としか思っていなかった。
だから、あまり気乗りはしなかったのだが、行ったら行ったで、特に居心地の悪さはなかった。
そこで出会ったのが、彼女だった。
彼女は当時、クラスでも地味な、目立たない存在だったと思う。しかし、同窓会で再会した彼女は当時からは想像できないほど大人びていて、それだけで僕をドキマギさせるに十分だった。

あいまいな答え

そんな彼女と何となく会話を始め、僕はお決まりの「高校時代の思い出」を披露した。
僕が話し終わり、ほんの少しの気まずい沈黙の後、彼女が言ったのが「トラックドライバーはお嫌い?」だった。
僕はすぐには答えられず、考えているフリをしてようやく「職業で人を嫌ったりしない」と答えた。それから、すぐに答えられなかった、その「間」が気になったので、間髪入れずに「トラックドライバーの仕事をしているの?」と聞いてみた。
「ううん」が彼女の答えだった。否定の言葉とも取れるが、ちょっとあいまいなニュアンスに感じた。
その後のことはあまり覚えていない。彼女ともそれ以来会っていない。
ただ、僕はハンドルを握り、トラックを運転する日常に戻った。

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