構造改革
トラック輸送による物流の重要性が年々増している中、それと反比例して、トラック輸送を担うトラックドライバーの人手不足が進んでいる。
このため、物流の構造自体をこれまでとは変えていかなければいけなくなり、その改革に向けた取り組みもすでに始まっている。
その1つが共同物流だ。
今までは、ほとんどのトラックが1つの荷主の荷物だけを専属として運んでいた。つまり、例えばAという地域からBという地域に向かうトラックが、荷台に空きがあるのに複数走っていた。そこで、どうせAからBまで走るなら、荷をある程度まとめて積んだほうが、少ないトラックで済むんじゃね、という発想だ。
走るトラックが少なければ、当然トラックドライバーも少なくて済む。トラックドライバーの人手不足でも困らないはずだ。
ただ、これまで慣習となっていたことを改革しなければいけないので、そう簡単にはできない。同じ地域に運ぶ荷の情報をどう集め、どこの運送会社が荷をどう回収するかなど、新しいシステムを構築しなければいけない。
環境改善
一方、トラックドライバーのなり手が減っているのは、トラックドライバーの仕事が過酷だというイメージが広がっているからでもある。事実、人手が減っているので、1人のトラックドライバーの負担が増え、過酷にもなっている。
そこで、トラックドライバーの労働環境の改善への取り組みも始まっている。
これには個々の運送会社、荷主、それに国民1人1人の意識の改革と制度の改革などが必要で、これまたすぐに成果が出るものでもない。
しかし、物流こそ人々の生活、引いては社会全体を支える重要なものであることに変わりはない。これまで、そんな日本の物流を支えるべくトラックドライバーになったものの、国民の無理解に失望し、業界を去って行った人も少なくないかもしれない。
我々は今こそ、そんなトラックドライバーたちの無念を晴らすため、必ず、社会を変える!
そこで大切なのは、物流の構造改革と、トラックドライバーの労働環境改善の両方を進めていくことだ。