キリキリ
トラック運転手の仕事は基本的に1人でします。
そのため、セクハラする上司やモラハラする同僚、ハラハラさせる後輩は一緒にはいません。それでトラック運転手は「人間関係によるストレス」の少ない仕事だと言われています。
確かに「人間関係によるストレス」は少ないかもしれませんが、それ以外のストレスはあります。世の中にストレスが全くない仕事なんてないんでしょうね。誰もが平等と言えば平等で、うまくできています。
トラック運転手の抱えるストレスは、やはり交通事故のリスクです。それと時間です。
トラック運転手の仕事は時間厳守であることが多いです。しかし、道路状況は刻々と変化し、ときに渋滞なんかもありますから、必ず予定通りにトラックを走らせられるとも限りません。簡単に言うと、時間に遅れそうになります。
遅れそうになると、ハラハラします。そんなときに前を走る車がモタモタしているとイライラします。イライラすると、胃がキリキリします。まさにストレス真っただ中です。
フラフラ
「だったら、時間に余裕を持って早めに出ればいいんじゃね」と言う人もいるかもしれません。しかし、荷の届け先によっては「早めに着くのもまかりならん」と理不尽なことを言ってくるところもあります。
それに、早めに出発しようと思っても荷積みに余計な時間を取られたり、なんだかんだで思うようにすぐ出発できないこともあります。
また、交通事故のリスクは、運転手がどれだけ工夫しようが、知恵を働かせようが、常につきまとうので厄介です。フラフラとトラックに近づいてくる(ように見える)スクーターや、車の間をすり抜けてくる自転車など、まさにイライラが募ります。
ところが、トラック運転手にとってこのイライラが禁物なのです。冷静さを失って、それこそ事故を起こしかねません。
それが分かっているから、余計にイライラします。苦笑いするしかありません。
個人個人
とにかく、ストレスなんかは少ないに越したことはありません。特にトラック運転手は、ストレスが多ければ多いほど、交通事故につながります。ただでさえ、ストレスがあるのですから、トラック運転手以外の人もなるべくトラック運転手のストレスを増やさないように心掛けましょう。
「なんで、何の関係もない俺たちがトラック運転手をそんな風に特別扱いしなきゃならないんだ」なんて憤る人、それは間違いです。いろいろな物を運び、我々の生活や経済全体を支えるトラック運転手が「俺たちに関係ない」わけがありません。そして生活や経済を支えるトラック運転手は、それだけ多く道路を走っているのですから、トラック運転手の安全運転こそ社会全体の平和、ひいては個人個人の平和なのです。
ですから、トラック運転手にむやみにストレスを与えないよう、バイクも自転車もあまりトラックには近寄らず、荷主の企業は到着時間に融通を効かせ、もちろん、県を越えて走るトラックに「コロナを運ぶな」なんてお門違いな暴言なんて吐かず、トラック運転手が気持ちよく仕事できる社会にしましょう。