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トラックドライバー 体験談

睡眠不足対策を万全にするようになったワケ

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ボーッと運転していて

あれは20年前のことだ。
俺はそのころ、トラック運転手になりたてで、しかも今みたいに「働き方改革」なんてものもなかったので、俺は若さに任せて結構無理してトラックを運転していた。
トラック運転手の仕事は今以上に「やればやっただけ稼げる」仕事だったので、俺はとにかくたくさん稼ぎたかった。
無理なスケジュールでもトラックを走らせた。おかげで俺は毎日疲れも取れず、睡眠不足だった。信号待ちしてて寝落ちし、後ろの車のクラクションでびっくりして飛び起きた、なんてこともあったっけ。
そして、あのときもちょうど眠い目をこすりながら夏の山道でトラックを走らせていた。
むせ返るような暑さの中、俺はエアコンもつけずに汗だくになってハンドルを握りしめていた。まるでハンドルの感触だけが、生きている実感のように思えていた。

そんなバカな‥

時間は午後6時半くらいだったろうか。市街地にある会社まで、明るいうちに戻れたらいいなと、ぼんやりそんなことを考えていた。
通い慣れた山道は曲がりくねり、俺は睡魔と戦いながら必死にハンドルを右に左にと切っていった。
一瞬、目を完全につぶっちまった、そう思った俺は慌てて目を見開いた。すると、俺の目の前にはまさに市街地に入ったあたりの風景が飛び込んできた。
信じられなかった。俺は山道で寝落ちし、そのまま眠りながらトラックを運転してきたことになる。そんなバカなことがあるはずがない。
しかし、会社に戻った俺をさらに衝撃の事実が待っていた。俺は予想より1時間も早く会社に戻っていたのだ。
つまり俺は、山道から市街地まで眠りながら意識なく運転していたのではなく、山道から市街地までトラックごと瞬間移動したことになる。
もしかしたら、あまりにもボーっと運転していたので、意識をなくしていたのではなく、単に記憶が飛んだだけかもしれない。
時間も、単に時計を読み間違えたのかもしれない。
とにかくそれ以来、俺は眠くなったら何が何でも仮眠して眠気を取ることにした。

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