ドライバーのための転職情報コラム

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トラックドライバー 物流業界

朝焼けのトラックドライバー

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たまたま見掛けたトラック

新しいプロジェクトの企画書作りと格闘し、その日は会社を出たのが明け方だった。
とりあえず始発で帰り、家で風呂に入って着替え、ひと眠りして午後に出社し、上司に企画書を提出する。
商社に入社して10年。ときには徹夜で朝帰りになる。しかし、この疲労が妙に心地良い。
会社のビルの前で何となく立ち止まり、軽く“伸び”をした。ふと見ると、1台のトラックがエンジンをかけて走り出そうとしていた。
仮眠を取っていたドライバーが荷の届け先に向かうのだろうか。
エンジンのトルクが上がっていき、トラックはゆるやかにスピードを上げた。昇ってきた朝日に照らされ、大きな車体のシルエットが浮かび上がった。
我々の仕事は彼らトラックドライバーのおかげで成り立っていると言っていい。徹夜で書き上げた企画書のプロジェクトだって、トラックがその品物を運んでくれなければ、絵に描いた餅だ。

実際にドライバーと会って

仕事柄、トラックドライバーとじかに話すこともある。物流のシステムを構築するために運送会社の担当者と打ち合わせ、現場のドライバーの話を聞くからだ。
社会の中でトラックドライバーの役割がいかに重大かを理解し、プロフェッショナルとして時間やルールを懸命に守り、コツコツと働く。実際に話すまではトラックドライバーに対してそんなイメージを抱いていた。
確かにその通りなのだが、加えて、実にイキイキと仕事をしていることが強く印象に残った。自分の仕事に誇りを持っている人間の顔だ。
ビルの谷間に消えてゆくトラックを見送り、地下鉄に乗った。家に帰る前にコンビニに寄って朝食代わりのサンドイッチを買った。
このサンドイッチもトラックドライバーが届けている。仕事どころか、今や生活だってトラックドライバーがいなければ成り立たないようだ。
心地良い疲労が爽快感へと変わっていた。

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