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タクシー運転手

タクシー運転手の独り言

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面倒な理屈ですが

私はタクシー運転手歴約10年の中堅ドライバーです。近年、タクシー運転手の人材不足が言われています。特に若い人がタクシー運転手になりたがらないようです。タクシー運転手を底辺の仕事と思ってのこと、とも言われています。
個人的には、街にタクシー運転手が増えればお客様の争奪戦になりますし「少し足りないんじゃない」くらいがちょうど良いような気もするのですが、タクシー業界全体が寂しくなってしまうのもちょっとアレなので「タクシー運転手は底辺じゃないよ」ってことを書きます。
否、底辺かもしれないけど「底辺でも良いじゃん!」と言いたいです。
理論じゃなくて理屈、それも“へ理屈”です。日本人はサービス業を下に見る傾向が強いんです。ショップ店員、ウェーター、キャビンアテンダント、それに運転手のように「お客様に仕える職業」を見下しがちですよね。キャビンアテンダントは外国語も操ったりするので、高度な職業と見なされ、憧れの対象にはなりますが、飛行機の乗客として接するときは、キャビンアテンダントに横柄に接する人もいます。

勘違いに注意

サービス業の人間は、お客様に親切ていねいに接します。自分のことをへりくだったりします。そういうサービスを受けた人間が「俺はエライ人間だ。俺にへりくだるサービス業の人間に威張ってもいいんだ」と勘違いしてしまうことも多いわけです。
しかし、お客様にへりくだるのは、お客様を相手にする人なら誰でもそうでしょう。それに「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と言います。本当にエライ人なら謙虚になります。
たとえば、大手メーカーの社長さんはふだん、部下に威張っているかもしれません。でも、会社にとってのお客さん、つまりその会社の製品を買ってくれる一般庶民にはむやみに威張れないでしょう。たとえ大手メーカーという大企業の中で威張れる社長でも、もしその人が「嫌なヤツ」なら、そんな「嫌なヤツ」が社長を務める会社の製品なんか買いたくなくなるかもしれません。

イメージにだまされないで

経済活動の中にいる人間が、代金を払ってくれる人間に対してていねい親切に接するのは当たり前のことです。それは地位とか身分とかとは関係ないことなんですよ。
じゃあ、底辺かどうかって何によって決まるのでしょう。所得? 所得で人間を判断するのって悲しいですけど、それでもタクシー運転手は低所得じゃないですよ。
よーするに「タクシー運転手が底辺」って、単なるイメージでしかないのです。しかも根拠がペラペラに薄い。
しかし、現代人はこのイメージってのをムチャクチャ重視します。困ったものです。たまには自分の脳みそでしっかり考え、自分で価値を見い出し、自分で判断したほうが良いんじゃないでしょうかね。
「タクシー運転手が底辺」と思いたい人には、そう思わせておきましょう。大事なのは他人の思いではなく、自分の思い、自分の考えです。

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