ドライバーのための転職情報コラム

KORAPITA(コラピタ)

タクシー運転手 体験談

ネタは俺が貰った

更新日:

情報が大切

僕はタクシードライバーの仕事をしている。
「タクシードライバーの仕事に一番大切なのは何か?」と、たまに聞かれることがある。僕はたいてい「情報だ」と答える。職業ドライバーとして「安全運転」とか「お客さん」とかいう答えを期待していた人は意外そうな表情になる。
いや、まあ「安全運転」「お客さん」も大切には違いないが、それはあえて言うまでもないことなので、僕としては省略している。
情報と言うのはつまり、お客さんが多く拾えそうな場所、時間帯、また渋滞になりそうな場所、時間帯などの情報のことだ。タクシードライバーとして効率的に多くのお客さんを乗せ、売り上げをアップさせるためには、やはりそういう情報は大切だ。
加えて、お客さんから行き先の指示を受けたとき、迷ったり、ルートを探す手間を取られないため、営業エリアの道の情報をすっかり頭に叩き込んでおくことも重要だ。
さらに、例えば観光的な見どころだのおいしい飲食店だのの情報を仕入れておくとお客さんに喜ばれ、もしかしたら常連客になってくれるかもしれないという期待もできる。

情報収集のため

そんなわけで、空いている時間を見つけては、未開拓の飲食店に行ってみることにしている。どの店がおいしいかどうかの情報は、やはり自分で体験してみないと分からないものだ。
先日も、新しくできた回転寿司屋に行った。僕に情報の大切さを教えてくれた先輩ドライバーも一緒だった。
かなりおいしい店だった。また、あまり回転寿司屋では見ないネタがあるのも高評価ポイントだった。
その中で、僕の好物の「クエ」が回っているのを見つけたので、早速その皿をゲットした。皿には寿司が2貫乗っていたが、その1つを食べ終わり、残りの1貫に箸を伸ばすと、何とネタがなくなり、皿の上にはシャリだけが残されていた。
何が何やらわけが分からず、最初は超常現象かと思った。寿司のネタがシャリを残して異次元に移動し、数週間後、突然目の前に現れるとか。
ビックリしてテーブル席の向かいに座っていた先輩を見ると「ネタは俺が貰った」と、なぜかドヤ顔。
先輩は8枚の皿を食べ終わり、もうお腹もいっぱいだったが、クエは初めて見たので食べてみたかったんだって。ただお腹いっぱいだったので、ネタだけ失敬したのだとか。
「なんだそりゃ」でございますよ。

-タクシー運転手, 体験談
-,

Copyright© KORAPITA(コラピタ) , 2024 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.