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トラックドライバー 体験談

大ポカのミス発生の時にハッと目が覚めた

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自覚と誇り

どんな仕事でも、その道ひと筋でがんばっている人はプロだ!と思って、僕は毎日トラックドライバーの仕事をがんばっている。そんなことを考えるようになったのは、あのことがあったからだ。
学校を卒業してすぐの僕は、何をしたらいいの分からなかった。
昔から「いつか見ていろでございますよ」の空回りで、運送会社に就職したもののプロ意識もなく、「今の自分は借り物」なんて思っていた。
仕事は、機械部品の配送だったのだが、そんないいかげんな姿勢だったので、あるとき、大ポカのミスをやらかしてしまった。
つまりは誤配送だ。上司や先輩、同僚からはボロクソに責められただけではなく、社長からは「お前のおかげで倒産だ!」と怒鳴られる始末。皆から首吊りの刑を言い渡された僕は、恐怖にお尻にまでビッショリと汗をかきながら死刑台の階段を上り、上司によってロープを首にかけられ、あわや!というところでハッと目が覚めたのだった。
「夢だったのかあ」と安心するとともに、カミナリに打たれたような啓示を受けた、気がした。次の瞬間、トラックドライバーとしてのプロ意識も目覚めたのだ。

配送品質の探求がライフワーク

それからすっかり心を入れ替えて(というか自然に入れ替わって)、自分で言うのも何だけど、いっぱしのプロドライバーを目指すようになった。
プロとして、配送車の点検、普段の運行経路の変化のチェックを欠かさず、必要な資格の取得から安全講習まで、社内外の講習にも欠かさず通っている。それも必死でそうすると言うより、やるのが当たり前という境地にまで達することができた。
振り返ってみれば、若いころは自己顕示欲が強く、何をして良いのか分からず、何をしていても「やらされてる感」が先に立ち、疲れるばかりの毎日だった。今は、プロドライバーの何たるかを考えて自分で工夫し、いろいろな人の声に耳を傾けながら、少しずつ実績を積み重ねている。
「やらされてる感」で何の考えもなく働くと、効率が下がったりミスが起こったりする。だが、主体的に動いて効率化を工夫すれば、そこからもうあなたはプロの一員だ。そんな人が1人でも増えれば世の中は変わる!
ちなみに、生まれ変わったおかげか、今のところ夢に見たような致命的なミスは免れている。

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