イキったやつら
我々トラック運転手にとって厄介なものはいろいろある。俺にとっては、中でも自転車が一番厄介だ。
自転車は小さく、細く、大型トラックに乗る俺の視界に入りにくい。そのくせ、我々トラックが走る道路上に入り込んでくる。歩道を走ってくれればいいのだが、イキったビジネスマンや大学生なんかは平気で車道を走る。
何しろよく見えないから、トラックにぶつかりやしないかとヒヤヒヤする。トラックには大したキズが付かなくても、自転車には大きな被害が出る。しかも、どれだけ自転車側に非があっても、損害を賠償するなどの責任はトラック側が負いがちだ。
雨が降ってたりすると路面は滑りやすくなり、さらに夜だと周囲は暗くなって最悪。雨降る夜でも、やつらはトラックの側に寄ってくる。
まあ、数だけで言えば、雨降る夜はさすがに減るけれど。
お願い
反対に、晴れた昼間など、多いときなんかは信号から信号までの短い間に10台くらいの自転車を追い越すこともある。
いや、それはさすがに言い過ぎか。と思って先日数えたら信号と信号の間で9台の自転車を追い越した。
しかも、赤信号で停まっている間にそのうちの3台が追い付いてきた。
ちなみに、歩道を走っていた自転車を入れるともっと増える。
トラック運転手にとって自転車は厄介な存在というだけではなく、恐怖の対象だと言う運転手もいる。それほどの恐怖に遭遇するなんて、ちょっとした怪談だ。
ヘルシー志向とやらで自転車に乗る人も増えたとか。
こちらからも車道の自転車にはなるべく近寄らないように心掛けるが、自転車利用者も極力、車、トラックには近寄らないでほしい。