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トラックドライバー 体験談

トラック迷走ルート

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初めての暗闇

あれは10年前のこと。
俺の仕事はトラック運転手だが、当時はある取引先の倉庫と、また別の倉庫を行ったり来たりする仕事を担当していた。
途中で県境を越えるのだが、片道40分程度の道のりで、周囲を野山に囲まれた、寂しい道も通る。
いつもは真っ昼間の仕事なのだが、その日は特に頼まれ、夜の9時ごろにその道を通ることになった。
夕方、いつもの仕事を終わらせて一度家に帰り、夕方過ぎにまた出社し、取引先の倉庫に向かった。そこで荷をトラックに積み、もう一方の倉庫に向かったのは夜8時30分くらいだった。
通い慣れた道を進むと、やがて家やビルがまばらになり、街灯も少なくなっていった。道自体は通い慣れていたが、こんな暗い中を進むのは初めてだった。
とは言え、夜にトラックを走らせること自体は何度もやっているので「夜はさすがに他の車がいないから気楽でいいや」なんて思っていた。

変な光

すると、本当にやけに暗いことに気付いた。いくら何でもこんなに暗いのはおかしい。
と、上のほうがほのかに明るくなったように感じた。この感覚を確かめようと、フロントガラス越しにトラックの上のほうを見上げると、まばゆい光が見えた。
「ありゃ何だ!」とパニックになりかけてふと気づくと、俺のトラックはまさに目的地の倉庫に着くところだった。びっくりしたものの、とりあえず倉庫の敷地に入り、荷下ろしの場所にトラックを停めると、担当者が怪訝そうな顔で出てきた。
彼は少し不服そうに「どうしたんですか? 予定の時間より20分も遅いじゃないですか」と言った。
つまり、本来は40分もあれば着くところを1時間近くかかったというのだ。
そんなはずはない。夜で交通量は少ないので、いつもより多少スピードを上げてきたし、しかもあの変な光を見てからここまで、あっという間に感じた。体感では、何ならいつもより早く着いているはずだ。
一体、何が何やらだった。

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