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トラックドライバー 体験談

トラックドライバーの逆襲 完結編

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「荒くれ者」然

私の父はトラックドライバーだ。それも昔ながらの、いかにも「荒くれ者」って感じ。
とは言え、本当に荒くれ者というわけではない。社会常識も持っているし、我々家族には「とても優しいお父さん」だ。ただ、言動は少々荒っぽい。
そんな父だから、私は幼いころから友達に父を見られるのをとても嫌だと思っていた。そうそう、私は女なので、やはり理想のお父さんと言えば、背が高くてスマートで、英会話でもできる、知的な人を思い描いていたので、父は理想とかけ離れ、「恰好悪い」と思っていた。
そんなんだから、トラックドライバーは皆、父みたいな「荒くれ者」然としているはずだと、偏見を持っていた。
私には兄がいるが、その兄までもトラックドライバーになったときは、正直驚いた。ショックだったと言っていい。思わず「お父さんだけだと思っていたら、あんたもか」と毒づいた。

断じてない!

だが、そんな私が紆余曲折あって、トラックドライバーと結婚した。してしまった。
断じて言うが、「お父さんみたいな人のお嫁さんになる」ではない。好きになった人が、たまたまトラックドライバーになったのだ。
なんて言うと、昔から私のトラックドライバーへのアレルギーを知っている友人は「心の奥底ではお父さんへの思いがあったのよ」と言うが、断じてそれはない! 実際、夫が「トラックドライバーになる」と言い出したときは、離婚しようかと真剣に悩んだ。
第一、ちっとも「荒くれ者」然としていない夫に、トラックドライバーの仕事が務まるか、とても不安になった。そう、夫は父とは正反対の、気の弱そうな、繊細そうな人なのだ。
けど、そう思うと逆に腹を決めた。夫に、繊細だがスマートで、格好良いトラックドライバーになってもらおう。世間のトラックドライバーに対する悪いイメージを、私が変えてやろうと思う。男なんて女次第なのだから。

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