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タクシー運転手 体験談

タクシー運転手の接客修業

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喜びを求め

タクシー運転手の仕事は接客業でもある。
そのため、運転が好きという他に「接客業に興味が強かった」という人間もタクシー運転手の仕事に就く。私もその1人だ。
昔から目立ちたがり屋で、教室でバカなことをやって同級生を笑わせ、それが自分の喜びになっていた。かといってお笑い芸人を目指すほどの度量はないと自覚していた。同級生は確かに笑ってくれたが、私は笑わせるより、おもてなしをして多くの人に心地良くなってほしいという思いが強かった。
世の中にはいろいろな接客業があるが、中でもタクシー運転手は「自分でお客さんを見つけなければいけない」「安全運転を心掛けなければいけない」など、ハードルが高かったので、それだけ「やりがい」もあると思った。
実際、ハードルは高かった。二種運転免許も取らなきゃいけなかったしね。

ことのほかムズイ

そしてタクシー運転手になってみると、お客さんをつかまえるのがことのほか難しい。
まず情報収集が大切だ。いつ、どこに行けばお客さんが見つかりやすいかを知らなければ、お客さんをつかまえることはできない。お客さんがつかまらないことには接客もできない。
最初は何も分からず、お客さんをつかまえるのも至難の業だったが、やっていくうちに「いつ、どこにお客さんがよくいるのか」というデータも集まり、効率的にそういう地域を回るコツも分かってくる。
先輩のタクシー運転手に教えられることもたくさんあった。具体的に「いつ、どこにお客さんがよくいるのか」を教えてくれるわけじゃないが、どうやってそれを自分なりにつかんでいけばいいかは教えてくれる。
そのころには、接客にも気を配る余裕もできてくる。

身のほどを知る

接客業に興味があってタクシー運転手になったものの、自分が接客が上手じゃないことにも気づいた。
「おもてなししたい」という気持ちが勝って、ついついお客さんに話しかけ過ぎてしまうのだ。けど、お客さんがこちらの話に乗ってこないので、ますます無理矢理話しかけて何とか盛り上げようとする。
そんな失敗を繰り返し、タクシーのお客さんが基本的には「静かに過ごしたい」と思っていることに気がついた。黙って安全運転してこそ、本当の接客なのかもしれない。
とは言え、無愛想になってはいけないので、目的地を聞くときとか、乗車賃を払ってもらうときなど、必要があって話しかけるときは、微笑みながら明るく話す。
先輩の話では、タクシー運転手の接客やていねいな運転を気に入ってくれた人は、その運転手の常連になってくれたりもするらしい。チップをくれるお客さんもいるとかいないとか。
私は接客に関してはまだまだ修業中だと思う。いつか常連さんができたら、1つくらいはステップアップしたことになるのかもしれない。

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